イチローはどんな選手?

出塁を打撃に依存したリードオフでシングルヒッター*1
これといって苦手なコースも無く、広いヒットゾーンを持ち、打撃後の始動の早さから内野安打が多い*2
ただ、長打がまったく無いわけではなく年間7〜9本程度の本塁打を打つ。
基本的にはシングルヒッター、MLB9年間で長打率が.450を越えたのは3度だけ。
なので基本的に長打を期待できる打者とは言えない。あくまでもシングルヒッター
ヒットゾーンが広いことと初球から積極的に打ちにいくスタイルのため四球は少ない。
この少なさが槍玉に挙げられること、というかこれと長打くらいしかあげるところはないんだけど
実際かなり少ない。年間平均四球数は45.7個、2009年は32個、最高で68個。
この辺りが出塁を打撃に依存している明確な証拠にもなるね。
盗塁は通産で341盗塁、年平均で37.8盗塁を記録し成功率も81%と高く、走ることが損になりにくい稀な選手。


守備においては昨年まで8年連続でGGを受賞しているようにMLBでも名手といわれていて*3
9年間の平均守備率は.986、エラーは通産24回で年平均2.666個と少な目。
返球については初年度にレーザービームと実況から例えられたころからはさすがに衰えた感じ*4
だけどまだまだコントロールの良い返球は健在の模様。
ちなみに守備指標については環境や投手に左右されることが多くまだなんともかんとも言えないっす*5


フィジカルについては今期渡米後初めてのDL入りや怪我での休養があったものの
9年間で1398試合に出場し年平均155.3試合の鉄人っぷり。期間内ではMLB最多かな?


んでもって敬遠が多く、最多敬遠を3度。2002年には27個の敬遠を記録している
これは現役2位の.333という高打率*6が一番の原因になっているかと。
当然後ろの打者との兼ね合いもあるけど1番打者でこの敬遠数はかなり異常
ちなみにイチローの通産四球数は412個で通産敬遠数は142個。四球数の34%ほどが敬遠によるもの*7
もしも2番にジーターのような選手がいれば当然敬遠数は少なくなるだろうけど。そんなの投手にとったらただの悪夢
得点圏のシーズンスタッツに関してはオマケみたいなものじゃないかな?通産なら少しだけ価値がでてくるかも
だけど分母が増えるほど他のスタッツに収束していくだろうから、よっぽど極端な数字じゃない限りはねぇ


だらだらと長く書いたのをまとめると

  • 四球数が少なく打つことで出塁することに特化している
  • 四球数が少ないからといって出塁率が低いわけでもない
  • リードオフとしては早打ちの傾向がある
  • 長打能力は平均以下、長打を期待できる数字ではない
  • 数は特別多くないが成功率の高い走塁ができる
  • 守備ではMLBでも上位におかれる
  • 高打率と後続ゆえに敬遠が異常に多い

とまぁまったくもって不完全で主観が混じってるけど簡単にするとこんな感じでしょう。

*1:ちなみにイチローの通産打率は.333、通産出塁率は.378、長打率は.434

*2:2009年の内野安打数は63本。MLB通産で463本、年間平均51.4本。

*3:9年連続受賞決まった!すげぇ!

*4:あくまでも映像をみた印象。捕殺数は肩の強さを示す指標にはなりえない

*5:ZRにしろRFにしろどうなんだろね?ちゃんと使える個人指標あるのかな?

*6:1位は三冠王に一番近い男と名高いカージナルスアルバート・プホルスの.334

*7:ある意味出塁を極端に打撃に依存しているイチローらしい数字